キャリアコンサルティング協議会は国家資格「キャリアコンサルタント」の試験機関および指定登録機関と、国家検定「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定」の指定試験機関です。

キャリコンに熱いおもいをインタビュー
森貞 孝一 さん
森貞 孝一 さん

教え上手より、教えられ上手になりたい!

キャリアコンサルタントになろうと思ったきっかけは何ですか。

40代に入った頃、勤務する地方自治体の人事担当者として、重度の双極性障害に苦しむ職員と家族に向き合っていました。何もできない自分へのもどかしさ、付け焼刃の知識で関わるリスクを強く感じ、カウンセリングを学び始めました。 講座や勉強会でめぐり逢えた仲間や先生が、かけがえのない師として、今も私の人生に気づきや刺激を与え続けてくれています。 ACCN、日本産業カウンセラー協会、インテグラルキャリア研究所に所属し、学びを継続しています。

キャリアコンサルタントとして活躍するにあたって工夫していること、
心掛けていることはありますか。

現在118人の部下と現場を預かり、小学校統廃合事業など時には行政と真逆の考えを持つ市民とも向き合いながら、まちづくりに取り組んでいます。 数えきれない衝突、失敗を重ね「ひとは自分の話をきいてくれるヒトの話をきく」ことを痛感し、「自分に正直になる」こと、立場でなく「役割」の意識を心掛けています。 「目の前の人に全力で寄り添い、(心の)声をきく」ことは、まちづくりもキャリア支援も本質は全く同じだと感じています。

キャリアコンサルタントとして活躍する秘訣と座右の銘があればそれを教えてください。

本当の目的から離れて迷子にならないよう、「空からの視点」を大切にしています。 イソップ寓話「北風と太陽」の本当の目的は、旅人(クライエント)に、(心の)マントを脱がせること。 北風を吹かせるという「手段」が「目的」に変容し、北風の吹かせ方に話が終始することがないよう、空(時には上空1万m位まで上昇します!)から全体像を捉えることをいつも意識しています。 モットーは「ホットハート、クールヘッド」です。

今後の目標をお聞かせください。

知命(天命を知る。50歳)を過ぎ、未来に「人を残す」「大地(地球)を残す」ことが、自身の命の使い方(使命)と考えるようになり、チャレンジを続けています。 職場では、キャリア形成意識が受身がちな職員たちに変革の連鎖を起こしたくて、各職場に大きな影響力を持つ管理職を対象に月1回、言いっパナシ聞きナガシOKの「パナシナガシブレスト」を主催。「職場の心理的安全」「兼業・副業」など毎回テーマを決め、ゆるい議論を継続しています。

キャリアコンサルタントとして情報集をどのように活用されていますか。

勤務する自治体の労働行政を統括する立場にあり、施策立案や議会答弁の「エビデンス」としてフル活用しています。 先日の日曜夜。久しぶりに国民的長寿アニメを見て、「令和のこどもたちに、見せて大丈夫?」って…。「女性活躍推進法」「日本のジェンダーギャップ指数世界120位」といった情報に日々触れていると、古き良き昭和の団らんに違和感が…。 知識と意識は気づきの窓口、を実感した瞬間でした。

これからキャリアコンサルタントを目指す人や有資格者にむけてのエールをお聞かせください。

大好きなTV番組のテーマ音楽を弾きたくて、アラフィフでピアノを習い始めました。今も楽譜は読めず、演奏はすっとこどっこい。 キャリア支援の現場やチャレンジの過程では、現実と理想のギャップ(まさに私のピアノ…)や失敗の連続で心が折れ、投げ出したくなる場面が続きます。 絶対に失敗しない方法は、そもそもチャレンジしないこと。 人生一回。みなさん、自分らしい人生に一歩踏み出してみてください。 私は…。キャリコンの仕事もピアノも大好き!