マンスリーコラム
2017年 年頭のご挨拶
みなさま 新年あけましておめでとうございます。
会員団体の皆さま、キャリアコンサルタント、技能士会の皆さまには旧年中は多くのご支援をいただきありがとうございました。今年も旧年にましてご支援、ご協力を賜りますよう心からお願いします。
さて、昨年はキャリアコンサルタント登録(国家資格)制度の導入という大きな出来事があり、私たちキャリアコンサルティングに関わる人びとにとって節目の年でありました。
キャリア・コンサルティング協議会も登録試験機関、指定登録機関として厚生労働省をはじめ関係者の皆さまのご支援を得てほぼ計画通りに事業をスタートすることができました。キャリアコンサルタントの登録人員も2万2千人を超えましたが、さらに加速したいところです。みなさまの仲間にまだ登録してない方がおられたら、ぜひ登録するようお声がけをお願いいたします。当協議会は、この二つの国の代行機関としての役割を担う立場にあることを十分に認識し、万全な運営体制のもとに確実に実施していきたいと決意を新たにしています。
新年を迎え、キャリア・コンサルティング協議会としては、上に申しあげました意識のもと、現状の大きな課題として以下の3項目に取り組んでまいりたいと考えます。
第一は、キャリアコンサルタントが実践できる技術について、社会、とりわけ産業界に理解してもらうよう働きかけ、働く人の成長や幸福に貢献する支援を行うということです。
先ず大切なことは、キャリアコンサルタントが持っている技能を社会の多くの方に理解してもらうことです。具体的には、私達キャリアコンサルタントが支援するのは、将来の転職相談や将来の職業生活の相談だけではないということ、キャリアコンサルタントには若年者の定着、人材育成そして職場風土改善等も行える多彩な人材がいるということを経営者や人事担当者に理解してもらうということです。
その上で、企業規模、業種、職種ごとに支援のための戦略を立てることが必要となってきます。数千人の企業と50人の規模では全く取り組み方が異なることはみなさん容易に分かると思います。小規模会社に関わるほど経営の核心に触れていくので、私達キャリアコンサルタントにも、必要に応じて、経営感覚を含めた幅広い知識と技能が求められることは言うまでもありません。
第二は、キャリアコンサルタントが活躍するために求められる実践力、現場力を身につけるための仕組みづくりなどの提案と、その実現のための支援を行うということです。
本来、実践力を身に付けるためには、キャリアコンサルタントとしての実績を積み重ねるしかありません。とにかく現場を知ることです。働く人の気持ちが分かることも大切です。また、キャリアコンサルタントには、今日まで組織の中で養ってきた多才な技術を保有している方が多くいますので、そのような方からの技術を移転・拡大する仕組みも必要です。そのような仕組み作りへの支援を行っていきたいと考えております。
そしてキャリアコンサルタントはサービス業と考えますので、クライエントから信頼される人間になることはプロとしての必須要件でしょう。そのためには個人での日々の努力が重要なことも言うまでもないと思います。
そして、第三は、キャリア・コンサルティング協議会自体が関係者の皆さんにとって存在感ある団体、心の拠り所となる団体になることです。
そのためには国の代行機関の役割を先ずきちっと果たすと共に、会員団体へのサービスの在り方、産業界へのキャリアコンサルティングの普及・発展、主としてキャリアコンサルタントの自立支援を中心とした独自事業の活性化などに取り組んでいきたいと考えています。
まず出来ることとしては、関係官庁、関連団体とのパイプを太くし、協議会を構成する会員団体、キャリアコンサルティング技能士、キャリアコンサルタントに必要な情報をタイムリーに提供することです。
その上で、キャリアコンサルタントと産業界のマッチング機能の推進役を果たすということになると思います。それにはキャリアコンサルタントの皆さんは何を求めているか、何に困っているかを把握し、それに対応していくことだと思います。また産業界のニーズを満たすのにはどのような現場力が必要かをキャリアコンサルタントに知らせることも大事な支援でしょう。
これから具体的な検討を更に深めますが、少なくても独自事業としては、キャリアコンサルタントの活躍の場の拡大に繋がることを研究も含め重点施策にしたいと考えます。
新年にあたり協議会の今後の運営に関しての所信を述べさせていただきましたが、私共キャリア・コンサルティング協議会は,以上の3項目を重点課題として進めてまいりますので引き続きのご支援を心からお願いします。
終わりになりましたが皆さまにとって今年も良い年になりますよう心から祈念いたします。
コラムの感想等はこちらまで(協議会 編集担当)
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