マンスリーコラム
キャリアコンサルタントになって得られたもの
キャリアコンサルタントになって間もなく12年になります。今振り返ってみると辛かったこともありましたが、キャリアコンサルタントという職業に出会えたからこそ、得られたものが沢山ありました。
◇ 誰かの役に立てる喜び
私がキャリアコンサルタントになりたいと思ったきっかけは、失業中にキャリアコンサルタントに助けて頂いたことがあったからです。燃え尽き気味で退職し、次にやりたい事が考えられずにモヤモヤしていた時に、初めてキャリアコンサルティングを受け、気持ちが晴れて前向きになれたのを覚えています。話を聴くことで人の役に立てる仕事もあるのだと思いました。それから受給調整機関に入職し、日々相談業務を行なっていますが、皆さんに『ありがとう。』と言って頂けて『こちらこそお話しくださってありがとうございます。』と感謝の気持ちでいっぱいになります。そんな時はこの職業に出会えて良かったと思います。
◇ 社会課題への意識
キャリアコンサルタントになってから、社会の動向や課題について情報収集し、その取組などを学ぶようになりました。そして目の前の相談者支援を通じて全員参加の社会、エンゲージメントを高め労働力の効率化を促すなど、地域、日本、世界の抱える課題に対して微力ながら影響を与えられるのではないか。と考えるようになりました。それからは支援対象が個人にとどまらず、さまざまな環境への働きかけへと広がり、他分野のキャリアコンサルタントや他機関の専門職の皆様と連携することで、多様な支援の視点と役割意識が持てるようになりました。
◇ 学びと成長
学生時代は勉強が嫌いで今も好きとは言えませんが、キャリアコンサルタントという職業に出会ってからは、学び成長したいという気持ちが強くなりました。学び成長するたびに、新しい役割や人との出会いがあって良い刺激をいただき、またさらに学ぶ。そんな良いループと相乗効果が自分を高めてくれて、生きがいになっていると感じています。
◇ 仲間
キャリアコンサルタントになって、沢山の人との出会いがあり仲間が出来ました。共に働き、学ぶ仲間もいれば、教えていただいた先生、支援を通じて知り合った専門職の方々もいます。何かあれば相談出来て、繋がる仲間がいる。皆、誠実で献身的なマインドを持っているからこそ温かい輪が広がる。キャリアコンサルタントになったからこそ素晴らしい方々と巡り合い、成長出来、楽しい時間を過ごせています。人生のかけがえのない宝物です。
◇ これから
キャリアコンサルタントになって、次々にやりたいことが湧いてくるようになりました。それは未熟で非力な自分を常に感じているからだと思います。新たな目標をもって進めば、また得られるものも沢山あると思います。そんな風に思わせてくれるこの仕事に感謝しつつ、これからもキャリアコンサルタントに携わって行きたいです。
山口 万里子（やまぐち まりこ）
ＡＣＣＮ北関東支部副支部長
２級キャリアコンサルティング技能士
国家資格キャリアコンサルタント
ホテルマン、鉄道・国立大学法人の事務職を経て、産業カウンセラー資格取得を機に公的需給調整機関へ入職。職業訓練、学卒・若者支援、セミナーを担当。そのほか後進の指導や資格取得の支援に携わる
コラムの感想等はこちらまで（協議会 編集担当）
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