キャリアコンサルティング協議会は国家資格「キャリアコンサルタント」の試験機関および指定登録機関と、国家検定「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定」の指定試験機関です。

マンスリーコラム

2022年11月号

もっと身近にキャリコンを

みなさんは今までに「キャリアコンサルティングを学んだら○○し易くなった」と感じたことはありますか?
私はキャリアコンサルティング技能士2級の勉強を始めてから「生きやすくなった」と感じています。性格が丸くなったというか。以前は自分の価値観が先行し、相手の話を聞いているようで聞けていないことが多々あったと思います。

職場では様々な求職者との出会いがあります。今をいきいきと生きている方がいらっしゃる一方、どう動けば良いかわからず立ち止まり気味な方、職場やプライベートで辛い思いをされている方、幼少期の家庭環境から自信を持てないまま今に至っている方もいらっしゃいます。来所された方々を見てみると、今ちょうど良いタイミングでキャリアコンサルティングを受けることができている方もいらっしゃれば、もっと早く受けていたらよかったのにという方もおられます。

キャリアコンサルティングは仕事だけでなく、人生に関わっています。

幼少期における自己肯定感の育ち方から始まり、成長して成人になり社会に出てキャリアを重ね、そして定年後もキャリアは続きます。

「あの子とお友達になりたい」、「どうしたら、堂々と自分の意見が言えるようになるかな」、「コミュニケーション能力が高く主体性を持つ人を人事部の人は望んでいるっていうけど、どうやったらなれるの?」、「仕事のことで少しやもやしている」、「子供の自己肯定感を育むために、個人の特性に合わせた幼児期の必要なサポートや声の掛け方を知りたい」、「進路の探索・選択に繋がる基盤形成時期の小学校や中学校のキャリア教育で心掛けることとは何か」「生活が苦しく本当は働きたいが、家族の介護があり(地域サービスの存在を知らず)働きに行けないと思っている」、「独立してわくわくすることをしてみたいけど、何がしたいかわからない」など。幼児から学生、社会人、親、介護、定年後等、発達段階に応じてちょっとしたもやもやも、大変なもやもやも、気軽に解消できる世の中(社会)であったらいいのにと思います。

仕事と生活は切り離せないものです。「風邪をひいたらお医者さんに診てもらう」ように、「インフルエンザの予防接種を打ちに行く」ように、最終的には「喉が乾いたら水を飲む」というくらいキャリアコンサルティングが社会と密着しているとうれしいのにとも思います。そのための方法の1つとして、丁寧な仕事の積み重ねが社会的認知に繋がっていると感じています。キャリアコンサルタントの一員として、今後も心掛けながら仕事をしていきます。

また、1999年に中央教育審議会がキャリア教育の提唱をし、スタートしてから23年目になります。将来的には学校でのキャリア教育と同様に、老若男女が普段の生活の中でキャリアコンサルティングを自然に学べる環境であり、身につく環境になるといいなと期待をしています。

近世末期以降、初等教育における基本的な教育内容として「読み書きそろばん」という言葉が使われていますが、いつか「読み書きキャリコン」が定着する世の中になるといいなと思います。

榊原 菜月(さかきばら なつき)

榊原 菜月(さかきばら なつき)

ACCN中部支部運営スタッフ
国家資格キャリアコンサルタント
2級キャリアコンサルティング技能士
産業カウンセラー

愛知県在住。営業や事務、人材派遣会社でのコーディネーターを経て、行政機関で職業相談業務に従事。

コラムの感想等はこちらまで(協議会 編集担当)

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