マンスリーコラム
ライフラインチャートにテーマソングを
・元気をもらう
ミドルシニア向けセミナーで、参加者の皆さんにライフラインチャートを作成していただく機会がありました。その際、私自身のチャートを一例として紹介しました。40代前半では勤務先の経営不振により給与が20%減額され、50代目前で経営層との軋轢が原因で窓際部署への異動も経験しました。こうした出来事やそのほかのさまざまな経験を通じて、「キャリアを自分の手に取り戻す」という思いから、キャリアコンサルタント資格を取得しました。定年退職時には継続雇用を選ばず、キャリアコンサルタントとして新たな道を選択。これらの転機を振り返る時、私の頭の中にはいつもTOKIOの「宙船」が流れています。そこでセミナー参加の皆さんにも、ライフラインチャートを作成する際に、自分の歩みを象徴する一曲を思い浮かべてみて欲しいとお伝えしました。実際に、「人生の扉」(竹内まりや)、「ファイト!」(中島みゆき)、「希望の轍」(サザンオールスターズ)、「宜候」(槇原敬之)など、さまざまな曲を教えていただきました。過去を振り返るワークでありながら、選ばれた曲の多くが未来志向であったことが印象的で、その人らしい前向きさや力強さを感じました。それ以来、私は「ライフラインチャート・テーマソング収集家」を名乗って、プレイリストを作り折に触れて聴き返し元気をもらっています。
・今に至るまで
私は資格取得から10年未満、キャリアコンサルタントとして名乗って仕事をするようになってからはまだ4年ほどです。資格取得当時は勤務先で労働者派遣事業に携わっていたため、派遣社員に対する研修やキャリアコンサルティングには関わっていたものの、独立した専門職として活動するまでには5年以上の準備期間がありました。その時期はインプットが中心で、キャリア理論やカウンセリング理論に加え、ファシリテーションなど実務に役立つ知識を幅広く学び続けました。学びの原動力にあったのは、国家資格の実技試験を通じて自分の"出来なさ加減"を痛感し、このままではクライエントの前に立てないという思いです。今振り返れば、この助走期間に積み重ねた学びが、現在の実践を支える土台になっています。
・ネットワークを築く
資格取得後、私は多様な立場や実践領域をもつキャリアコンサルタントと出会い、そのつながりを少しずつ広げてきました。前職を辞めてから半年ほどで仕事が途切れ、不安を抱えた時期がありました。しかしその時期を支えてくれたのが、学びの過程で出会った人たちとのつながりでした。現在の私は、メインでの業務に加え、副業としての仕事も得ています。この複線的な働き方は、キャリアコンサルタントとして歩むと決めた当初から思い描いていたかたちです。この実現には、助走期間に築いたネットワークの存在があります。この経験を通じて、ネットワークは単なる知り合いの集まりではなく、可能性をひらく基盤であることを実感しました。コロナ禍は困難の多い時期でもありましたが、私にとってはオンラインの普及によって学びとネットワークの範囲がさらに大きく広がった時期でもありました。それまで主に対面で出会った人に限られていたネットワークが、オンラインを通じて全国へと広がり、実際に会ったことのない仲間からも多くの助言や支援を得ることができました。今の私は、そうした人との出会いの上に成り立っていると思います。
・ACCN東北支部の活動
ACCNには設立当初から入会していますが、長い間、積極的に関わることができていたわけではありません。当初はACCNが技能士会からの移行で設立された経緯もあり、どこか敷居の高い印象を抱いていました。しかし現在はその印象は大きく変わっています。2年前に東北支部の運営に加わらないかと声をかけていただき、以来、支部活動に参加しています。東北支部では、年に1回の対面勉強会と3回のウエルカムミーティングを軸に、「東北のキャリコンは東北で育てる」というスローガンのもとで活動しています。そこで強く感じているのは、同じ場に関わるにしても、主催として関わるのと一般参加者とでは、得られる学びや視点が大きく異なるという点です。運営に加わったことで、学びの受け手であるだけでなく、場をつくる側としてのやりがいと成長を実感しています。
・これからのこと
現在は、若年者、ミドルシニア、障害のある方、いわゆるハイクラス層など、実にさまざまなクライエントと向き合っています。特定の対象に限定した専門性を掲げるよりも、多様な背景や課題に応じて支援できることが、今の私の持ち味だと考えています。この働き方はあと1~2年ほど続ける予定です。その先は、ブルスティン博士の「忘れられた半分の声」に関わる領域を、実践の中心に据えていきたいと考えています。そう考えるようになったのは、現在の幅広い支援の中で、さまざまな困難や生きづらさを抱えながら働き、暮らしている方たちとの出会いです。今後は、そうした方たちが自身の歩みを肯定的に振り返り、未来へ向かう力を見いだせるような支援に関わっていきたいと考えています。私の関わる方たちの多くがライフラインチャートに未来志向のテーマソングを思い浮かべていただけるように。
コラムの感想等はこちらまで(協議会 コラム担当)
キャリアコンサルタントのさまざまな活動を応援します!「ACCN」のご案内はこちら

