マンスリーコラム
フリーランスとなって考える、私のキャリアコンサルティング
8月のマンスリーコラムへ執筆の依頼を頂き、ACCNの前身である「キャリアコンサルティング技能士会」(以下、技能士会)のことが思い出されました。私は、技能士会 九州・沖縄支部の副幹事(兼会計)を2012年~2019年までの間、務めさせて頂き、沢山の思い出が蘇ってきました。キャリアの各団体の垣根を越えて、沢山の先生方や仲間と知り合うことができました。これは、今の自分の宝物になっています。
●「キャリアコンサルタント」との出会い
私は大学卒業後、電子部品製造の仕事に携わっていましたが、父が他界し、母も介護が必要になり苦渋の決断で退職しました。約1年間の介護ののちに母も他界し、そこから私の人生が変わりはじめました。仕事を探しに初めてハローワークに行き、たまたま出ていたハローワークの求人に応募し採用して頂きました。今、考えると亡き母が私の転機を後押ししてくれたのかもしれません。
ハローワークでの仕事は紹介・相談業務でしたが、周りの職員の方々、先輩の方々のやり方を参考にしながらの日々の業務を独学で行っていました。そんな中、職場の回覧で「産業カウンセラー養成講座」というものがあることを知りました。しかし、なかなか決断できず1年目は見送り2年目も申込をためらっていたところ、家族から背中を押され受講しました。そして翌年にキャリアコンサルタントの資格に出会い、将来のためというよりは業務で活かしたいという思いで取得しました。あれから20年、自己研鑽のため研修会、勉強会等に参加してきました。参加するにつれ仲間が増え、次第にキーパーソンとなる方も増え、色々な役割も引き受けながら、周りに支えて頂きながら今日まで歩んできたように思います。
●キャリアコンサルタントとしての研鑽
最初は、キャリアコンサルタントの資格を取得しておしまい...のはずでした。しかし、周りの仲間から「一緒に勉強会に行きましょう」とか、「こんな研修会があるよ」と誘って頂きました。誘って頂いたのだから断るのは申し訳ないという思いから、誘われるたびに参加してきました。しかし、このことが今の私の原点になっていると思います。学校の勉強は余り好きではありませんでしたが、カウンセリングやキャリアコンサルティングの勉強は、学んだことが実践で活かせ、知識や技能が実際の相談場面で役立つこともたくさんあるのでとても好きになりました。
そのあと、2010年にキャリアコンサルティング技能士の資格を取得し、技能士会 九州・沖縄支部の運営を担うことになりました。この運営に携わることになった経緯や、当時お世話になった方々の名前を本来であれば出して敬意を表したいところですが、ここではそれはかなわないため皆さまお察しください。
キャリアコンサルタントの役割は多岐にわたります。そのため、たくさんのキャリアコンサルタントとの交流を広げ、自己研鑽を続けながら必要な方々のお手伝いができればと思っています。
●フリーランスとなって思うこと
今までは平日にハローワークで業務をしながら、土日祝にキャリアコンサルティング力の研鑽に努めてきました。現在、独立し、フリーランスで平日も活動するようになって、まだまだ知らない仕事があること、それに伴い、足りないスキルや知識が沢山あることを思い知らされました。今まで何をしていたのだろうという焦りや困惑もありましたが、これから、フリーランスとしてキャリアコンサルティングの仕事が継続できることに、ワクワクしながら、微力ながら頑張っていきたいと思っています。
キャリアコンサルティングを行うために必要な知識・技能はもちろんですが、キャリア形成などの普及・啓発のための活動、各方面の方々との交流や連携を深めていくための活動など、平日の様々な活動を通じて伝えていきたいと考えています。また、キャリアコンサルタントの育成にも力を入れております。
たくさんの人脈や仲間という宝物から、たくさんの仕事にも出会いました。「止まれば壁、進めば扉」の言葉のように、立ち止まらず、新しいことにチャレンジしていくことで、運は開けるように感じています。断るのは簡単ですが、引き受けてからできるにはどうしていくかを考えるようにしています。私がこれまで受けてきた恩を、今度は少しでも必要な方々へ返していけるよう「恩送り」をしてまいりたいと思っています。
コラムの感想等はこちらまで(協議会 コラム担当)
キャリアコンサルタントのさまざまな活動を応援します!「ACCN」のご案内はこちら