キャリアコンサルティング協議会は国家資格「キャリアコンサルタント」の試験機関および指定登録機関と、国家検定「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定」の指定試験機関です。

マンスリーコラム

2025年12月号

キャリアコンサルタント資格の受験から学んだこととキャリアコンサルタントの魅力

"キャリア支援のプロになりたい"
私がキャリアコンサルタント資格の取得を決めたときに考えていたことです。

私は人材業界でキャリアを積み、2022年にキャリアコンサルタント試験に合格しました。2024年夏からフリーランスとして活動を始め、現在は20代〜50代の方の転職支援や大学での就職支援などをしています。

今回は私がキャリアコンサルタント資格を取得しようと思った理由と、取得後に感じたキャリアコンサルタントのおもしろさについて書いてみようと思います。私もまだ駆け出しですが、これから資格を取得される方や、資格を活かして仕事を始めたい方の参考になれば幸いです。

受験を決めた2つの理由
キャリアコンサルタント資格との出会いは、人材紹介業のキャリアアドバイザーを始めて2年目。先輩がキャリアコンサルタントに合格したという話を聞いたときでした。当時は軽く流していましたが、その後キャリア支援を一生の仕事にしたいと思うようになり、2つの理由でキャリアコンサルタント資格への挑戦を決めました。

1つ目は、キャリア支援を体系的に学びたいと思ったことです。当時も社内マニュアルに基づいた転職支援をしており、支援の質はある程度担保されていました。しかしキャリア支援のプロを目指すなら、社内マニュアルには反映されない部分も含めたキャリア支援の全体像を知り、体系的に学ぶ必要があると考えました。

2つ目は、国家資格を取得することでキャリア支援者としての専門性を客観的に証明できると思ったからです。当時からフリーランスになることを視野に入れていたため、資格の存在は相談者の安心にもつながると考えました。

受験勉強中に体験した2つの驚き
養成学校に通い始めて最初に驚いたことは試験範囲の広さです。キャリア理論や心理学、政策、法制度、統計データ、職業倫理など、キャリア支援者には幅広い知識が必要なことを知りました。受験前に漠然と描いていた「社内マニュアルに反映されない知識」の量が、想像以上に多かったのです。

2つ目の驚きは、資格保持者の結束力の強さです。ある日SNSで友人に向けて「キャリアコンサルタントの勉強を始めた」と投稿したところ、すぐに多くのキャリアコンサルタントの方々からフォローをいただきました。想定外のフォロワー増加に驚きましたが、キャリアコンサルタントを目指す人を応援・歓迎し、ともに業界を盛り上げたいという業界の熱意を感じた出来事でした。先輩方から励ましの言葉もいただき、早くキャリアコンサルタントの仲間入りをしたいとモチベーションが高まった瞬間です。

資格取得後に感じたキャリアコンサルタントの魅力
実は私の場合、会社員の時には資格の有無が業務にほとんど影響せず、フリーランスになった後に効果を発揮しました。

具体的には正社員転職に限定しなくなったことで、ご相談いただく内容や相談者の方のバックグラウンドが多様化し、いろいろな生き方・キャリアに触れられるようになりました。活動領域も、企業、大学・学校、公的機関、福祉施設、就労支援施設など、さまざまな場所での求人があり、キャリアコンサルタントを求める場所がたくさんあることを知りました。

恥ずかしながら、視野が広がったことで自分が目指したい方向性がわからなくなった時期もあります。その時、資格はあくまでもスタートであり、質の高い支援をするためには自分がどんな人の役に立てるのかを考え、対象者や領域に応じた専門性を磨き続ける必要があるのだと悟りました。一方で、誰もが自分の経験を活かして誰かの役に立てるチャンスがあることに、キャリアコンサルタントという仕事の魅力を一層強く感じました。

まとめと今後の展望
キャリアコンサルタント資格の取得を通じて私が一番学んだことは、その支援の対象・方法の多様性と、専門性を追求する際の奥深さです。これはキャリアコンサルタントの仕事の魅力でもあり、難しさでもあると思っています。

特にフリーランスになって以来、自己研鑽に加え、キャリア支援に情熱を持つ先輩方からも多くのことを教えていただきました。さまざまな領域で活躍する先輩方と出会い、考え方や支援活動を伺うことで、自分の活動のヒントや学ぶ場を得ることができました。その結果、今は人材紹介業での経験を活かして転職・就職支援をメインにしていますが、将来的には入社後の定着支援や、大学院で心理学研究に専念した知識・経験を活かした活動へと広げていきたいと考えています。

ACCN東京支部では年4回、会員向けのイベントを実施しています。イベントでは、学びと参加者同士の交流の両方を大切にしています。専門性を深めながら多様なロールモデルに出会う機会になると思いますので、ご活用いただければ幸いです。

伊藤 由加子(いとう ゆかこ)

伊藤 由加子(いとう ゆかこ)

ACCN東京支部運営メンバー
大学院で5年間心理学研究に打ち込んだ後、新卒で派遣会社に入社し、派遣コーディネーターとしてキャリア面談や求人紹介を経験。その後、事務職を経て2018年より人材紹介業に転身し、複数社で20代〜50代まで幅広い世代の転職支援や、企業の採用支援に取り組む。
2024年にフリーランスとなり、現在は転職サービス等での転職支援や大学での就職支援に従事。またライターとしてキャリア、人事関連の記事の執筆や監修にも携わっている。

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