マンスリーコラム
転職を繰り返した、その先に
転職回数が多いことは、悪いことなのでしょうか。
私はこれまで、12回の転職を経験してきました。
そのたびに周囲から「また辞めたのか」と言われ、自分自身でも「逃げているのではないか」と悩み続けてきました。
会社の上司や仲間との人間関係。営業ノルマや数字へのプレッシャー。
誰もが抱えながら働いている問題に対して、自分だけが順応できていないのではないか。
「この仕事は自分のやりたかった仕事ではない」「会社が悪い」「上司が悪い」
そんなふうに、私は環境や周囲のせいにして、責任転嫁しているだけなのではないかと、自分自身を責め続けていました。
そんな時、偶然、キャリアコンサルタントと出会う機会があり、今までの私の転職経験を話すと、こう言ってくれました。
「あなたの転職人生は、強みになります」
その言葉は今でも忘れられません。
そして、「ぜひ、キャリアコンサルタントの資格を取り、今度はあなたが、アドバイスできる立場になればいい」
そう背中を押していただいたことが、私の大きな転機になったのです。
資格取得を目指し、学ぶなかで、私が特に心を動かされたのが「自己理解」という言葉でした。
自分はどのような人間なのか。
何が強みで、何が弱みなのか。
これまでの人生や仕事を振り返り、「人生、そしてキャリアの棚卸し」をすることで、初めて自分の歩んできた道に意味を見つけることが出来た気がしました。
私は昔から、人と接する時に、相手の言葉や表情、その場の空気を敏感に感じ取り過ぎるところがありました。そのため、部下や従業員との面談では、人間関係の悩みを相談されることが多く、それを一人で抱え込み、自分自身を苦しめてしまったのです。
そんな時、ある人に言われた言葉があります。
「あなたは、人が言わなかった、もう一文を覚えている人です」。
この言葉は、今でも強く心に残っています。それは弱みではなく、人の気持ちに気づける力なのだと知りました。
また、人生を振り返る中で、私は「人に伝えること」「教えること」にやりがいを感じていたことにも気づきました。
ここでいう「やりがい」とは、単に知識を伝えることではありません。
自分自身が、苦しく、辛く、悩みながらも、何とか解決しようと試行錯誤してきた経験。
うまくいかなければ、また別の方法を探し続けてきた経験。
そうした実体験を、自分の言葉で分かりやすく伝え、それを相手が理解し、共感し、実践してくれる。
そして、その変化や喜びを共に分かち合えることに、私は大きな充実感を感じているのだと思います。
学級委員会で無言のまま司会を終えてしまった苦い思い出。
毎月行っていた従業員への報告や講習会。
顧客へのプレゼンテーション。
今思えば、あの頃から私は「伝える」ということに向き合っていたのだと思います。
好きな仕事を探すのではなく、自分の強みを活かせる仕事を選ぶ。
自分が楽しくなれる道を選びたいと思いました。
そして、講師という仕事を目指そうと決めました。
現在、私はうつ病と診断され、休職しています。
今の仕事は前職から声を掛けていただき、再び戻ることを決めた職場ではあったのですが、結果として半年で出勤ができなくなってしまいました。
医師から「うつ病」と診断された時、初めて自分が限界だったことに気づきました。
立ち止まることも、キャリアの一部なのだと思っています。
今は、この休職期間を使って執筆を続けています。
また、少しでもキャリアコンサルタントに関わりたいという思いから、ACCN北海道
支部の事務局のお手伝いやテーブル活動に参加しています。
私は、この経験を通して、同じように悩み、立ち止まっている人の背中を押せる存在になりたいと思っています。
転職は悪ではない。
立ち止まることも、逃げではない。
自分を知り、自分らしく働くことを選択する事こそが、キャリアなのだと、私は今、強く感じています。
就労支援や講師業を通して、そのことを伝えていける人でありたい。
それが、これから私が目指すキャリアです。
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